Vol.43 ~ 下水道、5年に1回以上の点検の義務づけについて ~(2016.08.05)

2020年7月27日月曜日

下水道維持管理の施策について 管口カメラ

先週の下水道展が無事に終了し、ホッとしていると同時に来場者してくださった方への応対策に取り組んでいるところです。

暑い中、ご来場していただいた方々、ほんとうに有難うございました。

今回の下水道展は、初日の悪天候が心配されましたが、2日目以降はムシ暑かった日々が続いたにもかかわらず多くの方々に来場していただくことができました。
メルマガ発行者としての私にもお声を掛けていただき、たんへんうれしく思っている次第です。

今回の出展品の中で、注目度の高かったものが管口カメラ




軽自動車へも搭載可能な簡易型本管調査TVカメラ
AS9100」でした。


今回は、昨年の11月に改正された下水道法についてさらに検証してゆきたいと思います。


5年に1回の点検が義務づけられた箇所はどこか?


5年に1回以上の点検が義務づけとなる箇所は、排水施設のうち、コンクリートの材質で、圧送管吐出し先、落差・段差が大きい箇所、伏越し下流部等の腐食のおそれが大きい箇所である。

圧送管吐出し先や伏越し下流部等は、導水された下水が嫌気状態(生物が関わる現象で、酸素の介在を伴わないこと。 あるいは酸素のない状態)から好気状態(生物が利用可能な遊離の酸素分子が存在する状態)になることによって硫化水素が発生しやすい状況になっており、この硫化水素が硫酸へと変化すると、コンクリートが腐食されやすくなるのです。

具体的な箇所としては、
ⅰ)圧送管吐出し先
ⅱ)落差・段差の大きい箇所
ⅲ)伏越し下流部
ⅳ)その他、腐食するおそれの大きい箇所

腐食のおそれのある箇所は汚水管が対象になると考えられており、雨水管の腐食は想定しにくく、対象とならないと考えます。
また、対象とする部位は管きょとマンホールとし、取付け管等を除きます。


点検記録について


5年に1回以上の点検箇所につきまして実際に点検を行った場合、「点検の年月日」「点検を実施した者」「点検の結果」を記録し、次の点検を行うまでの期間保存することが必要なのです。

記録様式は任意とされており、各地方公共団体の方法に委ねられているようです。
「点検を実施した者」とは、地方公共団体が自ら点検を行った場合は、実際に点検を行った職員名を記載し、委託事業者が行った場合は、委託事業者、代理人、管理技術者、担当者、市町村の監督員等を記載することが必要となります。
腐食のおそれが無い箇所については、点検記録の保存期間の定めはありません。

事業計画において腐食のおそれのある排水施設の点検の方法及び頻度は国土交通大臣または都道府県知事が協議または届出を受けることになっておりますが、実際に協議または届出の対象となった排水施設を含め、施設の点検を実施したかどうかを第三者に報告することにはなっていないようです。ただし、国土交通大臣または都道府県知事が下水道法第39条の報告徴収権に基づき、必要な場合に報告を求めることはあるようです。


管渠調への記載事項について


公共下水道事業計画書のうち、管渠調書において以下の2点を記載する必要があります。

(1)新しく設けられた「点検箇所の数」欄に、主要な管渠にあける腐食のおそれの大きい箇所を点検するためのマンホールの数を記載します。ここでいう主要な管渠とは下水排除面積が20ヘクタール(その構造の大部分が開渠のものにあっては、10ヘクタール)以上の管渠です。点検するためのマンホールとは、腐食のおそれの大きい箇所を点検するために職員等が入るまたは管口カメラを挿入するためのマンホールである。

(2)「摘要」欄に、主要な管渠における腐食のおそれの大きい箇所の点検方法と頻度を記載する必要があります。「方法」は、目視によるものなのか、管口カメラによるものなのかを記載します。複数の方法が想定されるのであれば、複数記載します。


点検・調査の方法


(1)点検方法

点検方法としては、管内目視や管口カメラ等による方法があり、管路施設が埋設された道路の状態、マンホールのふたの状態、マンホールの内面およびマンホールから目視できる範囲の管渠の内面や堆積物あるいは下水の流下状況を観察できる方法を選定します。
しかし、有毒ガスである硫化水素が発生している箇所での作業員による目視は危険なので避けたいですね。

(2)調査方法

調査方法は、管路施設内の損傷・劣化を発見し、その程度を確認するために適切な方法を選定します。
調査は、対象施設の絞り込み(簡易的なスクリーニング調査=詳細調査を実施すべき箇所の抽出)と視覚調査に大別される。
対象施設の絞り込みについては、マンホール目視調査、管口カメラ調査、TVカメラ調査(側視なし)および広角展開式TVカメラ等を用いることができます。

お奨めの管口カメラといたしまして、

管口カメラの特徴としては、
  • カメラ部を地上からマンホール内に挿入し、調査者が地上にいながら管内を点検・調査することができます。
  • TVカメラ自走車が走行できない管路でも調査可能であるため、災害によって 被災してしまった下水道でも使用することができます。
  • 軽量で可搬性に優れており、TVカメラ調査のような管内走行の必要が無いために1日の作業量が大幅にアップします。
  • 充電式バッテリーで長時間の使用が可能です。
  • カメラは、防塵/防水構造になっております。

お奨めの管口カメラといたしまして、

管口カメラシステム パイプハンター・ファーストビュー+(プラス)




GPSロガーが搭載されており、このGPS(位置情報システム)を使用して調査箇所をデータ保存することができます。
設置に便利な固定ポール、パン・チルト機能により視方向を簡単に調整、
制御器一体型録画装置付モニタを搭載、作業場所を選ばないバッテリー電源を使用、HDカメラにより鮮明な画像を実現いたします。

ポール長1.8~4.5m (3段階伸縮 カメラヘッド・L脚装着時最大5m)
ヘッド径φ150mm×200mm
適用管径φ150mm~φ800mm (管内状況による)
画   質 Full HD画質
照   明超高輝度LED16灯
モ ニ タ制御器一体型(録画装置付)・SD / SDHCカード(最大32GB)
電   源バッテリー(連続約4時間使用)
ズーム機能360倍 (光学30倍・デジタル12倍)
質   量制御器約3.5kg   カメラ&ポール約5.5kg  バッテリー約1.9kg
特記事項パン・チルト機能(水平±10° 垂直±10°)
10m防水(カメラヘッド)


Φ150 管内映像

  

Φ400 管内映像

 






編集後記


下水道展が終了して一段落したところで、「BCP(事業計画継続)」に取り組む予定です。

もし、あなたが大きな災害に遭遇してしまったらどうしますか?

私たちはこのような状況を想定して、GPS機能を備えた管口カメラ「パイプハンター・ファーストビュー+」を発表いたしました。

GPS機能により、大地震等の災害時においても位置情報を把握することが可能となりました。

今回の下水道展で出展させていただきましたところ、多くの問い合わせ・引合いを頂いております。





最後までお読み頂き有難うございました



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