Vol.41 ~ 下水道維持管理のための管理体制 ~ ( 2016.07.15)

2020年7月23日木曜日

下水道維持管理の施策について

蒸し暑い日が続きますが、体調など崩されていませんでしょうか?

我が家では、100円ショップで購入したキュウリの種から成長し、ツルが伸びて花を咲かせてたくさんの実をつけております。

キュウリは栄養価の少ない野菜だとよく言われますが、カリウムをたくさん含んでおり、ナトリウム(塩分)を排泄する役割があるので高血圧に効果があります。
また、利尿作用もあるので、体内の水分量を調節し、むくみの解消にも効果的だと言われております。
キュウリには身体を冷やす働きがあると言われ、熱くほてった身体を冷ますのによいようですね。



技術者の減少と中小市町村の管理体制について


前回に引き続き、下水道事業の現状と今後の課題について知識を深めてゆきたいと思います。

下水道施設のストックが増加しているにも拘わらず、全国の地方公共団体の下水道担当職員は、平成9年度の約47,000人をピークに減少に転じ、平成23年度には、ピーク時の2/3まで減少してしまっているとのことです。

下水道施設のストック量が増加しているいるにもかかわらず、維持管理担当職員は平成8年度に対して約8%減少しており、機械・電気・水質等の専門職職員の減少が大きいようです。

政令指定都市等大都市での職員の減少が大きい一方、中小市町村では職員の絶対数が少ない状況にあるようです。
なお、公務員数に占める下水道職員の割合は2~3%で、都市規模で大きな差は見られないようです。


下水道職員のいびつな?年齢構成と技術力継承の懸念


政令指定都市を例にとると、下水道正規職員の中でも維持管理職員については、56~60歳の年齢層が多く、35歳以下の年齢層が少ない、という年齢構成になっているようです。

年齢構成比を見てみると、維持管理職員は51歳以上の職員が5割程度を占めるなど、他に比較して年齢層が高いようです。

少子化が進行するとさらに深刻な問題になってきそうですね。



顕著な技術者不足が見られる都市は?


大都市から中小都市に至るまで全国的に下水道担当職員の減少が進み、今後の改革需要へ対応するための職員の確保が喫緊の課題となっているようです。

下水道担当職員数の多い100自治体で、全国の下水道担当職員数の約6割を占めるなど、下水道担当職員は大都市に偏在しており、下水道担当者が5人未満の市町村が約500市町村ほど(約36%)存在しているようです。

地域の状況により、都道府県、近隣都市、日本下水道事業団(JS)、下水道公社、民間等さまざまな支援形態の必要性が示唆されているようです。

前述しましたが、機械・電気・水質等の専門性の高い職員では、政令指定都市と30万人以上都市とで8割前後を占めており、大都市に集中しているようです。
また、都道府県単位で見ると、1処理場あたりの機械・電気・水質の職員数には大きな偏在性が見られるようである。




民間の技術者状況にも課題?


なんでも、下水道の業界では、コンサルタント業界の技術者は減少、維持管理に関する業界の技術者は増加しているようです。理由として考えられるのは、建設投資額の減少、民間委託の推進等が影響しているようです。

建設業あるいは建設コンサルタント界では高齢化が進んでおり、若手技術者の確保が課題でもあるようです。


公的機関の取組みについて


(1)日本下水道事業団
日本下水道事業団(JS)は、高度経済成長期、急速な下水道整備が求められる一方、中小都市等の執行体制が課題となる中で、下水道先進都市等の技術者を確保し、地方公共団体の下水道整備を代行するという特徴的な制度・機関として、特別な法律(日本下水道事業団法)に基づいて、昭和47年に設立され、現在は47都道府県が出資しているそうです。
入札談合等関与行為防止法の対象となる等、公的発注機関として位置づけられるとともに、刑法その他の罰則の適用について、JSは「みなし公務員」とされているようです。


(2)日本下水道協会
日本下水道協会は、地方公共団体の要望により互助会的な組織として、昭和39年4月に設立されました。平成24年4月には、公益社団法人へ移行しました。正会員(地方公共団体等)、賛助会員(民間企業等)、特別会員(個人)から構成されています。


(3)日本下水道新技術機構
公益財団法人である日本下水道新技術機構は、学界、官界および民間の知見や技術を集結し、下水道技術に関する研究及び開発を促進するとともに、下水道事業への新技術の円滑な導入、普及等を進めていくことを目的に平成4年に設立され、平成25年4月に公益財団法人へ移行しました。



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