Vol.36 ~ 排水設備の基礎知識について Q&A ~ (2016.06.10)

2020年7月6日月曜日

排水関連

全国的に梅雨の季節になりましたね。

北海道には梅雨が無いと言われておりますが、北海道に梅雨は無いのでしょうか?

何でも、本州に東西数千kmにわたってかかる梅雨前線は、少しずつ北上していくそうなのですが、北海道まで到達する頃には、勢力も衰え、スピードも速まっているために長雨をもたらすようなものではなくなっているらしいです。

しかし、年によっては2週間ほど雨や悪天候が続く時期もあり、これは「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれているそうです。



排水設備の定義、構造、範囲などはどのようになっていますか?


1)定義

排水設備とは、私達が住む住宅、学校、工場、会社事務所の汚水発生源と、公共下水道の管路施設を結ぶ施設のことです。

排水設備の清掃や修繕・改築はその排水設備が設置されている土地の所有者が行う必要があります。

2)構造

排水設備は屋内排水設備と屋外排水設備に大別されます。
屋内排水設備は、家屋内において発生する下水を個々の発生源から家屋外のます(第一ます)まで導く設備です。屋内排水設備は家屋の建築工事に付随して設置されることが多く、下水道の維持管理面に及ぼす影響は大きいものがあります。

3)範囲

屋内排水設備を分類すると、
①洗面器、手洗器、浴槽、便器、台所用流し等。
②①に接続される排水管。
③下水から発生する臭気やガスの逆流防止を防止するための各種トラップ器具
④建物の屋根からの雨水流出を受ける雨樋。
⑥ビル等の地下室を有する建物の最下層に設ける汚水ピット。

屋外排水設備は、屋内排水設備からの排水を受けた「第一ます」から公共下水道に接続されるまでの設備です。

排水設備は規模の違いこそあれ、公共下水道の管路施設と同様な機能を有している必要があるのです。このことは、下水道法施行令第8条によって、材質、管きょ勾配、内径、マンホールの設置位置、ますの構造が定められています。


工場排水で、規制を受ける項目と下水道に対する影響は?

(東京都下水道局HPより引用)

●水素イオン濃度(pH)
  ⇒下水管を腐食します。

●生物化学的酸素要求量(BOD)
 ⇒高濃度になると水再生センターの処理機能が低下します。

●浮遊物質量(SS)
 ⇒下水管内の清掃回数を増加させます。下水管を詰まらせます。

●ノルマルヘキサン抽出物質
  ⇒下水管を詰まらせます。火災の危険もあります。

●窒素、リン
 ⇒高濃度になると水再生センターの処理機能が低下します。

●シアン
 ⇒下水管内の作業を危険にします。

●トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、
 1,2-ジクロロエタン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、
 1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、1,3-ジクロロプロペン、
 チウラム、シマジン、チオベンカルブ、ベンゼン、ふつ素
 ⇒下水管内の作業を危険にします。 水再生センターにおける生物処理の機能を
  低下させます。

●フェノール類
 ⇒水再生センターにおける生物処理の機能を低下させます。

●沃素消費量
 ⇒下水道施設を腐食させます。硫化水素ガスにより下水管内の作業を危険に
  します。

●温度
 ⇒下水管内の作業を妨げます。





編集後記


3週に渡って特集させていただきました、「下水道のストックマネジメント」は下水道の維持管理に直接携わっていない方にとっては、少しむずかしい課題だったかも知れませんね。

下水道施設や排水設備にとって致命的な物質は何なのでしょうか?
下水道とくにコンクリート・ヒューム管にとっては、腐食の原因となる硫化水素なのでしょうか?

排水設備でも製造工場等ではヒューム管を使用している箇所があると思われます。
硫化水素はヒューム管の内部にある鉄筋部分も腐食させてしまい、ボロボロにしてしまいます。
この硫化水素を無害な気体に変化させてしまう方法はないのでしょうか?



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