Vol.8~ 最新の下水道(管内)調査テクノロジー ~ (2015.11.13)

2020年3月11日水曜日

調査 本管カメラ

皆様、こんにちは!

先日、国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」が初飛行しましたね。日本人として、とても喜ばしいことだと思います。

昔の日本は多くの航空機メーカーがあって、各社とも技術を競い合っていたようです。戦争に使用されたものばかりで、一部の方から反感を買ってしまうかも知れませんが、皆様の中にも聞いたことがある機種があるかも知れません。

零式艦上戦闘機・・・・・(三菱重工、中島飛行機〔現:富士重工〕)
            ※製作数は中島飛行機の方が多い
97式艦上攻撃機・・・・(三菱重工、中島飛行機〔現:富士重工〕)
            ※主流は、主脚格納型の中島飛行機製
99式艦上爆撃機・・・・(愛知航空機〔現:愛知機械工業〕)
〔彗星〕艦上爆撃機・・・(愛知航空機〔現:愛知機械工業〕)
紫電改・・・・・・・・・(川西航空機〔現:新明和工業〕)
一式戦闘機〔隼〕・・・・(中島飛行機〔現:富士重工〕)


ちなみに○○式は、製造年をあらわしており、元号「皇紀」の下二桁を用いております。「零式」とは「〇(ゼロ)式」を意味しており、皇紀2600年の製作となるので、昭和15年に製作されたということになります。

将来、日本の航空機技術が欧米の技術をしのぐようになって欲しいですね。




下水道の種類について

下水道調査の話しに入るまえに、下水道の種類について簡単に説明させていただきますね。

下水道は大きく分類すると、「公共下水道」,「流域下水道」,「都市下水路」に分けることができます。これについてはご存知の方も多いと思われますのので簡単に説明させていただきますね。

★公共下水道

主として市街地における下水を排除し、又は処理するために地方公共団体(主に市役所・町役場・村役場)が管理する下水道で、終末処理場を有するもの又は流域下水道に接続するものであり、かつ、汚水を排除すべき排水施設の相当部分が暗渠である構造のものをいいます。皆さんがお住まいのところでは、この公共下水道が一般的だと思われます。

★流域下水道

専ら地方公共団体が管理する下水道により排除される下水を受けて、これを排除し、及び処理するために地方公共団体が管理する下水道で、2以上の市町村の区域(例:A市+B町の公共下水道)における下水を排除するものであり、かつ、終末処理場を有するものをいいます。終末処理場で浄化された水は、海や河川・湖へ流されます。

★都市下水路

主として市街地(公共下水道の排水区域外)において、専ら雨水排除を目的とするもので、終末処理場を有しないものをいいいます。

公共下水道の中でも、「汚水」,「雨水」,「合流(汚水+雨水)」に分類されることは、既にご承知のことと思われます。



下水道の調査が必要なわけ 


以前にもお話しをさせていただきましたが、昭和33年に下水道法が制定されてから急速な整備が進められ、平成25年度末において管路延長は約46万kmに達しました。供用開始から50年以上を経過する管路も増加の一途をたどっています。
ある調査では、道路陥没は年間4,000件前後で推移しており、昭和50年以前に布設された管路は、陥没件数が顕著に高い傾向を示すことがわかっています。

東日本大震災等の大規模地震が発生し、甚大な被害が発生していることは記憶に新しいと思います。また、今後30年間に震度6弱以上の地震に見舞われる確率の高い地域が広範囲に及ぶことが推定されております。

災害によって下水道が使用できなくなってしまうことが懸念されています。皆さんは、日常使用しているトイレが使用できなくなったこと、使って汚れた水が流れなくなってしまうことを想像したことがありますか?

そこで、下水道管内を調査することにより、早期対応によって災害発生時の被害を最小限に抑えることが必要なのです。

このようなことを防ぐためにも下水道(管内)の調査が必要であることがお分かりいただけると思います。



下水道(管内)の調査はどうやってやるの? 


作業員が管内へ入って調査できる管径は、φ800mm以上とされておりますが、φ800以上になると流れる水の量も多く、流速も速いのでとても危険です。
逆に水量が少ないと流速も小さいのですが、硫化水素という有毒ガスの発生頻度も高く、硫化水素を吸引することによって死に至ることもあります。硫化水素よりも怖いのは、無酸素の空気を吸い込むことなのです。硫化水素には、玉子が腐ったような臭いがするのですが、無酸素の空気は臭いも無いのです。

このようなことから、大口径調査専用のTVカメラシステムもいくつか登場し、活躍しております。

それでは、管径φ800mm以下の下水道はどのように調査しているのでしょうか?
人間が中に入ることができないので、調査専用の機械が活躍しております。

主流として使用されているのが、自走式TVカメラシステムです。

自走式TVカメラシステムは、TVカメラ車,カメラケープル・ドラム,制御器,自走式カメラヘッド等より構成されており、オペレーターがTVカメラ車内で、自走式カメラヘッドを前進・後退や側視の操作がしながら、VTR録画を行って破損,クラック,浸入水等の欠陥箇所を記録します。記録画像より、欠陥の種類およびABCランクの判定を行うことによって最終的に報告書としてまとめます。

調査の結果、緊急性が高い欠陥箇所は早急に対処され、そうでないものは、次年度の修繕・改築計画に取り込まれます。


軽量・コンパクトで汎用性の高いTVカメラ・システム「ロビオン」


そこで、お奨めのTVカメラシステム「ロビオン」を紹介させていただきます。
ロビオンの【特長】として、

  • クローラ、コントローラー、ケーブルドラム3つだけのコンパクトセット
  • 走行性能が高い、防水
  • オートフォーカス・120倍ズーム(光学10倍・デジタル12倍)
  • タッチパネル採用で快適な操作性
  • 操作性が良好で日中も見やすい高輝度(800×600)
  • 1台のクローラでφ150~1000mmまでの管径に対応
  • 適用管径100~2200







編集後記

私は週末になると、車で10分程の距離にある畑(土地はタダ同然で借りています)へ出かけて野菜づくりに励んでおります。農薬はいっさい使用しない、化学肥料の使用は必要最小限にとどめる、という方法なので、春先など虫が多いときは、防虫ネットを使用します。これをかけないと、キャベツや白菜はポロポロにされてしまいますので。先日、今年初めての白菜が収穫でき、早速鍋に入れていただきました。言葉にはできないぐらいおいしかったです。野菜つくりは広い土地でなくても、素人でもコツを飲み込めば簡単につくれますので、興味のある方はご相談ください。




最後までお読み頂き有難うございました