3月も第2週に入り、寒さも和らぎ、すっかり暖かくなってきましたね。
“春・夏・秋・冬”の四季が毎年当たり前のようにやって来て、季節毎に色々な花が咲き、私たちの目を楽しませてくれるのですが、日本ほど「四季」を一つの文化として捉えている国はそう多くは無いようです。もちろん、諸外国でも春・夏・秋・冬はあるようなのですが、地理的に見ると日本の場合は北緯35度近辺に位置しているため、温暖湿潤気候の範囲であり、このあたりは四季の気温差がはっきりとしているのが特徴だそうです。
海外の国々を見ても温度だけでなく、これほどはっきりとした気候の変化をもつ地域は無いようなのですが、理由としては世界のほとんどの国は大陸にあるかららしいです。大陸では気候の変化の要因があまり無いようで、日本のような激しい変化は無いのが普通のようですね。
毎日を都会で過ごしていると、気候の変化を「暑い・寒い」の判断しかできなくなってしまいそうで、週末には海や山の方へ出かけて行って季節の流れを肌で感じてみたいですね。でも、花粉症の方にとっては一番つらい時期なのでしょうか。
私たちにとっては直接目で見ることができない下水道なのですが、何が流れているのでしょうか?
下水道は使って汚れた水が流れていることを知らない人はいないと思いますが、流してはいけないものは何か、知ってる人は意外と少ないかも知れませんね。
通常流しているものといえば、私たちがトイレで出した、「うんち・おしっこ」や洗面所で手を洗ったり、うがいをした水。風呂場の水や洗濯で使った水、台所では、野菜や食器を洗った水が排水管を通って流れてゆきます。
流してはいけないものとしては、次のものがあげられます。
トイレでは、ティッシュペーパーや水に溶けない紙、紙おむつ等を流してはいけません。また、タオル、たばこの吸殻、生理用品、ガム等を流すと詰まりの原因になります。以前に、使用済の避妊具(薄いゴム)が流れてきたことを現場担当の方から聞いたことがありますが、これもダメですね。複数個が固まると詰まりの原因になってしまいます。
台所では、野菜くず、残飯、てんぷら油等は、排水管に流すと排水管が詰まる恐れがあり、特に油は下水処理場で汚れた水をきれいにしてくれる微生物の活動を鈍らせてしまいます。
洗面所や風呂場では、髪の毛や石鹸などの固形物を流すと、排水管が詰まる原因となります。洗濯に使用する洗剤ですが、無リン洗剤を適正量使用するようにしましょう。洗剤に含まれるリンは終末処理場で処理しても取り除くことが困難です。
屋外の流しでは、農薬、除草剤、殺虫剤等は下水処理場の微生物を死なせてしまう可能性があるので流してはいけません。また、セメント等の建設廃材を流してしまうと下水道管の中で固まり、通常の高圧洗浄では除去することが困難になるとともに、詰まりの原因になります。
ガソリン、灯油、シンナー等を流す、火災や爆発等の事故の原因になりますので絶対に流してはいけません。
こうして見ると、流してはいけないものって結構ありますよね。逆に流すことが推奨されるものってあるのでしょうか?見当たりませんよね。
もしも、台所や洗濯で使用している洗剤や、風呂で使用している入浴剤に排水管や下水道を保護したり、欠陥箇所を修復してしまう成分が含まれていたとしたら、維持管理費用も削減できるかも知れませんね。
それでは、前号に引き続き、下水道の歴史について時代を進めてゆきたいと思います。
前々号、前号にわたって記載させていただきました「下水道はどのようにして生まれたのか」も今回をもちまして完結とさせていただきます。
前号より、西洋の下水道事情を見ると、なぜ、ヨーロッパで乗り物が発達したのか、なぜ、道路舗装が進んだのか、なぜ、歩道が早くから設けられたのか、なぜ、西洋人は、日本人が水を飲むようにワインやビールを飲むようになったのか、なぜ、刺激の強い香水がつくられたのか、そして、なぜ、下水道がつくられるようになったのか、その理由が分かるような気がしますね。
▼汚物まみれだった中世ヨーロッパ(「NEVER まとめ」)▼
http://matome.naver.jp/odai/2140025812422997401
日本では明治の前半、伝染病であるコレラをきっかけとしてヨーロッパに学んでつくられた下水道は、東京、名古屋、大阪など近代化する大都市では整備されていきましたが、全国的に普及したわけではなかったようです。
▼都市の発展と保健衛生(ACKG株式会社 中央設計技術研究所)▼
http://www.japan-who.or.jp/library/2010/book4405.pdf
下水道の役割は、当初は水の排除だけだったようです。日本列島は中央部は山脈が盛り上がり、狭い平野がその山脈をふち取っている地形です。
雨は急流となって、汚れを押し出しながら、海へ流れます。日本では、自然が、汚れの排除に手を貸してくれているのです。明治以降も、人口密度の低い地方では、下水道の必要性など切実に感じなかったようです。
日本では下水道よりも、上水道に力を入れており、江戸では神田用水や玉川上水が引かれ、大阪では水屋が売り歩いたように、飲み水に対して費用を投じていたようですが、捨てる水のためにお金を使うことは、ピンとこなかったようです。
「水を捨てる」という考えには抵抗があったのでしょう。水稲文化の国であり、多雨とはいいながら、放っておいたらさっさと水が海に流れてしまう国でもあります。田に引く水のために、代々どんな血と汗の闘いや苦労が続けられてきたことでしょうか。貴重な水を捨てるなんて、ましてや水を捨てるためにお金を使うなんて、とんでもないという思想があったようです。
水は生活の中で大切に使われてきました。私自身も幼少の頃、祖母や母が風呂の水で洗濯をし、洗濯の水で掃除をし、掃除の水を植木にやって、無駄なく使い切っていたのを見ていたことを記憶しております。人々が水の使い方に気配りを失いはじめたのは、水道が普及したことや水洗トイレが増えたことと、深い関係があるように思えます。
明治維新以後、日本は急速な近代化を遂げたのと同時に、富国強兵を国策としました。国家主義のもとでは、近代工業の発展と軍備の拡張に力が注がれ、国民の暮らしは二の次になっていったようです。トイレの汚物は汲み取ってもらえましたし、汚水も雨が降れば、流れ去ってきれいにしてくれたのですから。
下水道の状勢が大きく変化し出したのは、第二次世界大戦後のようです。それは、戦後日本の工業化と大きな関連がありそうです。
敗戦国日本が、どん底から立ち上がるきっかけを得たのが、1950年から3年続いた朝鮮戦争でした。当時日本には、アメリカ占領軍が駐留しており、国連軍として朝鮮動乱に参戦した米軍は、日本を基地として飛び立っていきました。
憲法第9条により戦争放棄した日本も、戦争特需に応じるのにやぶさかではなかったのでしょう。朝鮮戦争の軍需景気によって、日本は戦後の立ち直りを迎えたのでした。
朝鮮戦争勃発から5年後の1955年には「神武景気」という言葉が流行りました。
神武とは皇紀に出てくる初代天皇であり、朝鮮戦争特需は、日本の歴史始まって以来と言われるほどの好景気をもたらしたのでした。
戦後復興が、隣国の不幸にとりついて成し遂げられた、ということは今日の日本少なかれ影を落としていると思われます。1964(昭和39)年に開催された東京オリンピックを機会に下水道は戦後の経済成長とともに、公共事業の花形となっていったようです。
下水道が普及するにつれて、ヘドロで汚れていた墨田川の水も次第に浄化され、多摩川ではアユの生息も見られるようになりました。
しかし、下水道施設の標準耐用年数が50年であり、50年を超過する施設が増加の一途をたどっているため、国(国土交通省)から数々の対策が打ち出されているのが現状でもあります。
▼試論 下水道法形成略史(月刊 下水道)▼
http://www.jca.apc.org/jade/demae/%E7%AC%AC%EF%BC%97%E8%AC%9B.pdf
下水道施設は供用開始されたときから、維持管理が必要になります。
特に下水道管きょは通行車両による荷重や地盤変化、振動、地震等の災害や化学反応によって生成される硫化水素(有毒ガス)による劣化や突発的な外的影響等により破損したりします。破損したり劣化した状態で放置しておくと、道路の陥没による交通事故や、破損した箇所から汚水が漏水することによる地下水汚染に繋がる恐れがあるほか、 下水道が本来の排除機能を果たさなくなります。
このようなことが起こると、日常私たちの生活や産業から排出される排水が行き場を無くしてしまう事態にまで発展する恐れがあります。
下水道は水道と同様にライフラインのひとつとして位置づけられておりますが、このような問題が発生しないよう、多くの都道府県や自治体は定期的な維持管理方法として定期的に下水道の点検・調査を実施しております。
また、この調査結果を基に様々な改善や欠陥箇所の修繕・改築を行うことにより、事故等が発生しないように管理されているのです。
下水道の点検は、直接マンホール内へ降りて目視による管内状況確認や、地上部からマンホール内へ管口カメラを下し、ズーム機能で管内状況を確認する方法があります。
管口カメラの特徴としては、
お奨めの管口カメラといたしまして、
GPSロガーが搭載されており、このGPS(位置情報システム)を使用して調査箇所をデータ保存することができます。
設置に便利な固定ポール、パン・チルト機能により視方向を簡単に調整、
制御器一体型録画装置付モニタを搭載、作業場所を選ばないバッテリー電源を使用、HDカメラにより鮮明な画像を実現いたします。
下水道管きょ調査では、主に老朽化した管きょや点検によって異状箇所の存在が確認された管きょを重点的に腐食、破損、クラックなどの劣化状況、浸水状況、管きょの上下のたるみ、堆積物など流下能力阻害状況の有無を詳細に調べることが目的です。
下水道管きょ内は汚泥の腐敗等により、前述したように硫化水素が発生したり、酸欠状態になり人間が入ることは大変に危険です。また、口径の小さな管については作業員が管きょ内に立ち入ることすら不可能です。
そこで、管きょ内を安全かつ確実に調査できるTVカメラ車(調査機)が必要となってくるわけです。
私がこの業界に入る前、下水道は人が走って通れるくらい広い所というイメージを持っていました。
外国映画のシーンで、犯罪を犯した犯人が、下水道の中を逃げ惑う場面があり、そのシーンが自分の頭の中で定着していたのです。
この業界に入り、初めてマンホールのふたを開けて下水道を見たとき、とてもショックキングな気持ちになったことを今でも憶えております。管径はφ250mm程度だったでしょうか。
現在のようなTVカメラ調査機器ができる前はどのような調査を行っていたのでしょうか?
私どもが扱っている下水道維持管理機器の需要性は、ますます高まってくるのではないかと考えられるのですが。
しかし、フランスのパリにある下水道のほとんどは、人が普通に歩いて入り見ることができるようです。
▼パリの下水道▼
http://members.jcom.home.ne.jp/emura/gesui.tools.htm
気が付いた点、疑問点や、質問事項、デモ依頼・見積り依頼等ございましたら、 ご遠慮なく下記の問合せページもご利用いただきたく、お願いいたします。
本社 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
TEL 03-5427-6261 FAX 03-3452-2311
info@kantool.co.jp
北海道営業所 〒004-0031 北海道札幌市厚別区上野幌一条4丁目1-3
TEL 011-801-8881 FAX 011-896-8885
info-hokuei@kantool.co.jp
東京営業所 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
TEL 03-5427-6262 FAX 03-3452-2355
infotokyo@kantool.co.jp
東京営業所 〒271-0065 千葉県松戸市南花島向町315-5
(松戸オフィス) TEL 047-308-3633 FAX 047-308-3634
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名古屋営業所 〒452-0822 愛知県名古屋市西区中小田井2-486
TEL 052-504-2321 FAX 052-504-3614
info-nagoya@kantool.co.jp
大阪営業所 〒536-0007 大阪府大阪市城東区成育1-6-26
TEL 06-7711-3470 FAX 06-7711-3474
info-osaka@kantool.co.jp
九州営業所 〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南5-26-13
TEL 092-474-4768 FAX 092-474-4769
“春・夏・秋・冬”の四季が毎年当たり前のようにやって来て、季節毎に色々な花が咲き、私たちの目を楽しませてくれるのですが、日本ほど「四季」を一つの文化として捉えている国はそう多くは無いようです。もちろん、諸外国でも春・夏・秋・冬はあるようなのですが、地理的に見ると日本の場合は北緯35度近辺に位置しているため、温暖湿潤気候の範囲であり、このあたりは四季の気温差がはっきりとしているのが特徴だそうです。
海外の国々を見ても温度だけでなく、これほどはっきりとした気候の変化をもつ地域は無いようなのですが、理由としては世界のほとんどの国は大陸にあるかららしいです。大陸では気候の変化の要因があまり無いようで、日本のような激しい変化は無いのが普通のようですね。
毎日を都会で過ごしていると、気候の変化を「暑い・寒い」の判断しかできなくなってしまいそうで、週末には海や山の方へ出かけて行って季節の流れを肌で感じてみたいですね。でも、花粉症の方にとっては一番つらい時期なのでしょうか。
下水道に流して良いもの・いけないもの
私たちにとっては直接目で見ることができない下水道なのですが、何が流れているのでしょうか?
下水道は使って汚れた水が流れていることを知らない人はいないと思いますが、流してはいけないものは何か、知ってる人は意外と少ないかも知れませんね。
通常流しているものといえば、私たちがトイレで出した、「うんち・おしっこ」や洗面所で手を洗ったり、うがいをした水。風呂場の水や洗濯で使った水、台所では、野菜や食器を洗った水が排水管を通って流れてゆきます。
流してはいけないものとしては、次のものがあげられます。
トイレでは、ティッシュペーパーや水に溶けない紙、紙おむつ等を流してはいけません。また、タオル、たばこの吸殻、生理用品、ガム等を流すと詰まりの原因になります。以前に、使用済の避妊具(薄いゴム)が流れてきたことを現場担当の方から聞いたことがありますが、これもダメですね。複数個が固まると詰まりの原因になってしまいます。
台所では、野菜くず、残飯、てんぷら油等は、排水管に流すと排水管が詰まる恐れがあり、特に油は下水処理場で汚れた水をきれいにしてくれる微生物の活動を鈍らせてしまいます。
洗面所や風呂場では、髪の毛や石鹸などの固形物を流すと、排水管が詰まる原因となります。洗濯に使用する洗剤ですが、無リン洗剤を適正量使用するようにしましょう。洗剤に含まれるリンは終末処理場で処理しても取り除くことが困難です。
屋外の流しでは、農薬、除草剤、殺虫剤等は下水処理場の微生物を死なせてしまう可能性があるので流してはいけません。また、セメント等の建設廃材を流してしまうと下水道管の中で固まり、通常の高圧洗浄では除去することが困難になるとともに、詰まりの原因になります。
ガソリン、灯油、シンナー等を流す、火災や爆発等の事故の原因になりますので絶対に流してはいけません。
こうして見ると、流してはいけないものって結構ありますよね。逆に流すことが推奨されるものってあるのでしょうか?見当たりませんよね。
もしも、台所や洗濯で使用している洗剤や、風呂で使用している入浴剤に排水管や下水道を保護したり、欠陥箇所を修復してしまう成分が含まれていたとしたら、維持管理費用も削減できるかも知れませんね。
それでは、前号に引き続き、下水道の歴史について時代を進めてゆきたいと思います。
前々号、前号にわたって記載させていただきました「下水道はどのようにして生まれたのか」も今回をもちまして完結とさせていただきます。
日本の地形と下水道
前号より、西洋の下水道事情を見ると、なぜ、ヨーロッパで乗り物が発達したのか、なぜ、道路舗装が進んだのか、なぜ、歩道が早くから設けられたのか、なぜ、西洋人は、日本人が水を飲むようにワインやビールを飲むようになったのか、なぜ、刺激の強い香水がつくられたのか、そして、なぜ、下水道がつくられるようになったのか、その理由が分かるような気がしますね。
▼汚物まみれだった中世ヨーロッパ(「NEVER まとめ」)▼
http://matome.naver.jp/odai/2140025812422997401
日本では明治の前半、伝染病であるコレラをきっかけとしてヨーロッパに学んでつくられた下水道は、東京、名古屋、大阪など近代化する大都市では整備されていきましたが、全国的に普及したわけではなかったようです。
▼都市の発展と保健衛生(ACKG株式会社 中央設計技術研究所)▼
http://www.japan-who.or.jp/library/2010/book4405.pdf
下水道の役割は、当初は水の排除だけだったようです。日本列島は中央部は山脈が盛り上がり、狭い平野がその山脈をふち取っている地形です。
雨は急流となって、汚れを押し出しながら、海へ流れます。日本では、自然が、汚れの排除に手を貸してくれているのです。明治以降も、人口密度の低い地方では、下水道の必要性など切実に感じなかったようです。
水が重要視された時代
日本では下水道よりも、上水道に力を入れており、江戸では神田用水や玉川上水が引かれ、大阪では水屋が売り歩いたように、飲み水に対して費用を投じていたようですが、捨てる水のためにお金を使うことは、ピンとこなかったようです。
「水を捨てる」という考えには抵抗があったのでしょう。水稲文化の国であり、多雨とはいいながら、放っておいたらさっさと水が海に流れてしまう国でもあります。田に引く水のために、代々どんな血と汗の闘いや苦労が続けられてきたことでしょうか。貴重な水を捨てるなんて、ましてや水を捨てるためにお金を使うなんて、とんでもないという思想があったようです。
水は生活の中で大切に使われてきました。私自身も幼少の頃、祖母や母が風呂の水で洗濯をし、洗濯の水で掃除をし、掃除の水を植木にやって、無駄なく使い切っていたのを見ていたことを記憶しております。人々が水の使い方に気配りを失いはじめたのは、水道が普及したことや水洗トイレが増えたことと、深い関係があるように思えます。
明治維新以後、日本は急速な近代化を遂げたのと同時に、富国強兵を国策としました。国家主義のもとでは、近代工業の発展と軍備の拡張に力が注がれ、国民の暮らしは二の次になっていったようです。トイレの汚物は汲み取ってもらえましたし、汚水も雨が降れば、流れ去ってきれいにしてくれたのですから。
敗戦後の下水道
下水道の状勢が大きく変化し出したのは、第二次世界大戦後のようです。それは、戦後日本の工業化と大きな関連がありそうです。
敗戦国日本が、どん底から立ち上がるきっかけを得たのが、1950年から3年続いた朝鮮戦争でした。当時日本には、アメリカ占領軍が駐留しており、国連軍として朝鮮動乱に参戦した米軍は、日本を基地として飛び立っていきました。
憲法第9条により戦争放棄した日本も、戦争特需に応じるのにやぶさかではなかったのでしょう。朝鮮戦争の軍需景気によって、日本は戦後の立ち直りを迎えたのでした。
朝鮮戦争勃発から5年後の1955年には「神武景気」という言葉が流行りました。
神武とは皇紀に出てくる初代天皇であり、朝鮮戦争特需は、日本の歴史始まって以来と言われるほどの好景気をもたらしたのでした。
戦後復興が、隣国の不幸にとりついて成し遂げられた、ということは今日の日本少なかれ影を落としていると思われます。1964(昭和39)年に開催された東京オリンピックを機会に下水道は戦後の経済成長とともに、公共事業の花形となっていったようです。
下水道が普及するにつれて、ヘドロで汚れていた墨田川の水も次第に浄化され、多摩川ではアユの生息も見られるようになりました。
しかし、下水道施設の標準耐用年数が50年であり、50年を超過する施設が増加の一途をたどっているため、国(国土交通省)から数々の対策が打ち出されているのが現状でもあります。
▼試論 下水道法形成略史(月刊 下水道)▼
http://www.jca.apc.org/jade/demae/%E7%AC%AC%EF%BC%97%E8%AC%9B.pdf
下水道管きょの点検・調査が必要なわけ
下水道施設は供用開始されたときから、維持管理が必要になります。
特に下水道管きょは通行車両による荷重や地盤変化、振動、地震等の災害や化学反応によって生成される硫化水素(有毒ガス)による劣化や突発的な外的影響等により破損したりします。破損したり劣化した状態で放置しておくと、道路の陥没による交通事故や、破損した箇所から汚水が漏水することによる地下水汚染に繋がる恐れがあるほか、 下水道が本来の排除機能を果たさなくなります。
このようなことが起こると、日常私たちの生活や産業から排出される排水が行き場を無くしてしまう事態にまで発展する恐れがあります。
下水道は水道と同様にライフラインのひとつとして位置づけられておりますが、このような問題が発生しないよう、多くの都道府県や自治体は定期的な維持管理方法として定期的に下水道の点検・調査を実施しております。
また、この調査結果を基に様々な改善や欠陥箇所の修繕・改築を行うことにより、事故等が発生しないように管理されているのです。
下水道の点検は、直接マンホール内へ降りて目視による管内状況確認や、地上部からマンホール内へ管口カメラを下し、ズーム機能で管内状況を確認する方法があります。
管口カメラの特徴としては、
- カメラ部を地上からマンホール内に挿入し、調査者が地上にいながら管内を点検・調査することができます。
- TVカメラ自走車が走行できない管路でも調査可能であるため、災害によって 被災してしまった下水道でも使用することができます。
- 軽量で可搬性に優れており、TVカメラ調査のような管内走行の必要が無いために1日の作業量が大幅にアップします。
- 充電式バッテリーで長時間の使用が可能です。
- カメラは、防塵/防水構造になっております。
お奨めの管口カメラといたしまして、
管口カメラシステム パイプハンター・ファーストビュー+(プラス)
設置に便利な固定ポール、パン・チルト機能により視方向を簡単に調整、
制御器一体型録画装置付モニタを搭載、作業場所を選ばないバッテリー電源を使用、HDカメラにより鮮明な画像を実現いたします。
ポール長 | 1.8~4.5m (3段階伸縮 カメラヘッド・L脚装着時最大5m) |
ヘッド径 | φ150mm×200mm |
適用管径 | φ150mm~φ800mm (管内状況による) |
画 質 | Full HD画質 |
照 明 | 超高輝度LED16灯 |
モ ニ タ | 制御器一体型(録画装置付)・SD / SDHCカード(最大32GB) |
電 源 | バッテリー(連続約4時間使用) |
ズーム機能 | 360倍 (光学30倍・デジタル12倍) |
質 量 | 制御器約3.5kg カメラ&ポール約5.5kg バッテリー約1.9kg |
特記事項 | パン・チルト機能(水平±10° 垂直±10°) 10m防水(カメラヘッド) |
Φ150 管内映像
Φ400 管内映像
下水道管きょ調査では、主に老朽化した管きょや点検によって異状箇所の存在が確認された管きょを重点的に腐食、破損、クラックなどの劣化状況、浸水状況、管きょの上下のたるみ、堆積物など流下能力阻害状況の有無を詳細に調べることが目的です。
下水道管きょ内は汚泥の腐敗等により、前述したように硫化水素が発生したり、酸欠状態になり人間が入ることは大変に危険です。また、口径の小さな管については作業員が管きょ内に立ち入ることすら不可能です。
そこで、管きょ内を安全かつ確実に調査できるTVカメラ車(調査機)が必要となってくるわけです。
編集後記
私がこの業界に入る前、下水道は人が走って通れるくらい広い所というイメージを持っていました。
外国映画のシーンで、犯罪を犯した犯人が、下水道の中を逃げ惑う場面があり、そのシーンが自分の頭の中で定着していたのです。
この業界に入り、初めてマンホールのふたを開けて下水道を見たとき、とてもショックキングな気持ちになったことを今でも憶えております。管径はφ250mm程度だったでしょうか。
現在のようなTVカメラ調査機器ができる前はどのような調査を行っていたのでしょうか?
私どもが扱っている下水道維持管理機器の需要性は、ますます高まってくるのではないかと考えられるのですが。
しかし、フランスのパリにある下水道のほとんどは、人が普通に歩いて入り見ることができるようです。
▼パリの下水道▼
http://members.jcom.home.ne.jp/emura/gesui.tools.htm
最後までお読み頂き有難うございました
気が付いた点、疑問点や、質問事項、デモ依頼・見積り依頼等ございましたら、 ご遠慮なく下記の問合せページもご利用いただきたく、お願いいたします。
本社 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
TEL 03-5427-6261 FAX 03-3452-2311
info@kantool.co.jp
北海道営業所 〒004-0031 北海道札幌市厚別区上野幌一条4丁目1-3
TEL 011-801-8881 FAX 011-896-8885
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東京営業所 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
TEL 03-5427-6262 FAX 03-3452-2355
infotokyo@kantool.co.jp
東京営業所 〒271-0065 千葉県松戸市南花島向町315-5
(松戸オフィス) TEL 047-308-3633 FAX 047-308-3634
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名古屋営業所 〒452-0822 愛知県名古屋市西区中小田井2-486
TEL 052-504-2321 FAX 052-504-3614
info-nagoya@kantool.co.jp
大阪営業所 〒536-0007 大阪府大阪市城東区成育1-6-26
TEL 06-7711-3470 FAX 06-7711-3474
info-osaka@kantool.co.jp
九州営業所 〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南5-26-13
TEL 092-474-4768 FAX 092-474-4769