今年に入ってから早くも一週間経過してしまいましたが、
「新年、明けましておめでとうございます」
皆様、年末年始はどのように過ごされたのでしょうか?
帰省された方、旅行へ行かれた方、自宅で過ごされた方、その他いろいろあるとと思いますが、私は基本的に年末年始は自宅で過ごすタイプなのですが、今年は鎌倉の銭洗弁天へ出向き、お金が増えることを祈りながら、手元に残ったわずかな小銭をザルに入れて洗ってきました。ここのユニークなお守りとして、『おたから小判』と『御宝銭』があり、各々¥300(税込)です。購入すると火打ち石で一個一個お清めをしていただけます。近くに行かれる機会があったら覗いてみるとよいですね。
皆様にとって、今年も良い一年になりますように、よろしくお願いいたします。
去年の11月に下水道法が改正され、「管きょのうち、腐食のおそれのある箇所について5年に1回以上の頻度で点検」ということなのですが、腐食はどのようにして起こるのでしょうか。コンクリート製品が多く使用されている下水道施設の腐食を中心に考えてゆきたいと思います。
硫化水素によるコンクリートの腐食のしくみとして、以下の4段階に分類することができます。
硫化水素の発生による硫酸のコンクリート腐食は、気相部で著しい発生が見られ、発生しやすい場所としては、圧送管の吐出し部、ビルピット接続部、温泉水や工場排水が排出される箇所の上下流部、伏越し上流部・下流部、流速が小さい箇所や汚泥が堆積しやすい箇所等があげられます。
コンクリート管の中に鉄筋が入っていることはご存知だと思われますが、鉄筋を空気中に放置すると錆が発生してしまいます。コンクリート管の中の鉄筋が錆びないのは、コンクリート中に存在している水酸化カルシウムによるものです。
セメントから供給される水酸化カルシウムは、コンクリートをpH12以上という高アルカリ状態に保たれており、酸化化合物の皮膜が形成されることによって錆から保護されています。
このコンクリートのアルカリ性が失われると、鉄筋を保護していた皮膜が破壊されて内部で錆が発生します。コンクリート内部で鉄筋の錆が発生すると膨張することによってコンクリートにひび割れが発生してしまいます。これが進行すると鉄筋部分が水分に触れて錆とともに劣化が進行してしまいます。
このような現象が発生する原因として考えられることは、コンクリート中の水酸化カルシウムは空気中の二酸化炭素によって炭酸カルシウムが生成されることによってpHが失われてしまいます。このような現象を、「コンクリートの中性化」といいます。
このコンクリートの中性化を調べるために、フェノールフタレイン溶液を使用した中性化試験という方法があるのですが、私どもの業務の範囲外となってしまうので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。
下水道管の腐食・劣化が進行することにより、下水道施設を管理している自治体の維持管理費用が増大するだけでなく、最悪の場合では道路陥没の発生、また、地下水の流入による汚水処理費の増加、これとは逆に汚水が流出することによる地下水汚染の危険性も増加します。
過去に、某ビール工場付近のマンホールを含めた管きょ調査を行い、このときは異状が見られなかったようですが、1年経過するかしないか後に陥没事故が発生したケースがありました。
このような事例から、「5年に1回以上の頻度で点検」をどのように捉えるべきかが焦点となるのではないでしょうか。
"腐食のおそれのある箇所"="硫化水素が発生する箇所"であり、温泉地や飲料・食品工場近辺についても入念に且つもっと短いスパンで点検・調査を実施するべきではないでしょうか。
点検・調査機器を紹介させていただく前に、過去に発生した事故について再認識したいと思います。
硫化水素は、コンクリート製の下水道施設に対して悪影響を与えるだけでなく、人体にとっても非常に危険な有毒ガスであり、過去に数件の死亡事故も発生しております。以下に、硫化水素が原因である事故例を紹介させていただきます。
1.愛知県半田市の下水道清掃作業での事故(平成14年3月11日)
管径φ1650mmの下水道清掃中に、5名の方が亡くなられました。
2.神奈川県横須賀市久里浜の下水道工事での事故(平成26年1月10日)
現場作業中の作業員4名が倒れ、病院に搬送された。うち2名が意識不明の
重体であった。
GPSロガーが搭載されており、このGPS(位置情報システム)を使用して調査箇所をデータ保存することができます。
設置に便利な固定ポール、パン・チルト機能により視方向を簡単に調整、
制御器一体型録画装置付モニタを搭載、作業場所を選ばないバッテリー電源を使用、HDカメラにより鮮明な画像を実現いたします。
※換気には、送風機を使いましょう
私も過去に、現場作業中に硫化水素で危険な体験をしたことを思い出してしまいました。場所は、温泉地であったため、硫化水素が多いことはわかっていたのですが、マンホールのふたを開けて中を覗き込んだときの出来事なのですが、一瞬硫黄の臭いがしたと感じた瞬間に視界が真っ白になってしまい、意識が薄れてくる感覚に陥りました。しばらく道端にすわり込んでいたら意識がハッキリしてきたのですが、今思うと、相当な硫化水素だったのではないかと考えられます。
現場作業をされる方は、ふたを開けマンホールの中を覗くときも注意するべきだ思います。
現場担当の方にとっては繁忙期にあたり、事故・ケガ等には気を付けてくださいね。
気が付いた点、疑問点や、質問事項、デモ依頼・見積り依頼等ございましたら、 ご遠慮なく下記の問合せページもご利用いただきたく、お願いいたします。
本社 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
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九州営業所 〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南5-26-13
TEL 092-474-4768 FAX 092-474-4769
「新年、明けましておめでとうございます」
皆様、年末年始はどのように過ごされたのでしょうか?
帰省された方、旅行へ行かれた方、自宅で過ごされた方、その他いろいろあるとと思いますが、私は基本的に年末年始は自宅で過ごすタイプなのですが、今年は鎌倉の銭洗弁天へ出向き、お金が増えることを祈りながら、手元に残ったわずかな小銭をザルに入れて洗ってきました。ここのユニークなお守りとして、『おたから小判』と『御宝銭』があり、各々¥300(税込)です。購入すると火打ち石で一個一個お清めをしていただけます。近くに行かれる機会があったら覗いてみるとよいですね。
皆様にとって、今年も良い一年になりますように、よろしくお願いいたします。
去年の11月に下水道法が改正され、「管きょのうち、腐食のおそれのある箇所について5年に1回以上の頻度で点検」ということなのですが、腐食はどのようにして起こるのでしょうか。コンクリート製品が多く使用されている下水道施設の腐食を中心に考えてゆきたいと思います。
コンクリート製下水道管における、腐食のしくみ
硫化水素によるコンクリートの腐食のしくみとして、以下の4段階に分類することができます。
1.下水中の硫酸イオン還元による硫化水素の生成
コンクリート製下水道管の中に汚泥が堆積すると、嫌気性(酸素の存在する中では活動が困難または活動が不可能になる)状態の下水および汚泥中での硫酸塩還元細菌(酸素が無い環境で有機物を分解し、そこで生じた電子を用いて硫酸塩を還元する微生物の総称で、この菌の働きにより、硫化水素が生成されます。2.下水中の硫化水素が気相中へ拡散
下水中のpH(7前後)では、硫化水素が気体化しやすく、下水中の硫化水素は下水の乱流がおこるところで容易に気相中へ拡散されます。3.気相中での硫化水素の酸化による硫酸の生成
気相中の硫化水素は、密閉されたコンクリート構造物内での表面の結露水や飛沫した下水に再溶解し、好気的(酸素の存在する中では活動が非常に活発になる)な条件の中で、硫黄酸化細菌(下水道施設・管路での増殖により、硫化水素から硫酸を発生させる細菌)によって酸化されることにより硫酸が生成されます。4.硫酸によるコンクリートの腐食・劣化
コンクリートの表面に生成された硫酸によって、コンクリート表面で硫酸が濃縮され(pHが1~2に低下)、化学反応を起こして腐食・劣化が発生します。硫化水素の発生による硫酸のコンクリート腐食は、気相部で著しい発生が見られ、発生しやすい場所としては、圧送管の吐出し部、ビルピット接続部、温泉水や工場排水が排出される箇所の上下流部、伏越し上流部・下流部、流速が小さい箇所や汚泥が堆積しやすい箇所等があげられます。
コンクリートの中性化による劣化
コンクリート管の中に鉄筋が入っていることはご存知だと思われますが、鉄筋を空気中に放置すると錆が発生してしまいます。コンクリート管の中の鉄筋が錆びないのは、コンクリート中に存在している水酸化カルシウムによるものです。
セメントから供給される水酸化カルシウムは、コンクリートをpH12以上という高アルカリ状態に保たれており、酸化化合物の皮膜が形成されることによって錆から保護されています。
このコンクリートのアルカリ性が失われると、鉄筋を保護していた皮膜が破壊されて内部で錆が発生します。コンクリート内部で鉄筋の錆が発生すると膨張することによってコンクリートにひび割れが発生してしまいます。これが進行すると鉄筋部分が水分に触れて錆とともに劣化が進行してしまいます。
このような現象が発生する原因として考えられることは、コンクリート中の水酸化カルシウムは空気中の二酸化炭素によって炭酸カルシウムが生成されることによってpHが失われてしまいます。このような現象を、「コンクリートの中性化」といいます。
このコンクリートの中性化を調べるために、フェノールフタレイン溶液を使用した中性化試験という方法があるのですが、私どもの業務の範囲外となってしまうので、興味のある方は調べてみてはいかがでしょうか。
下水道管の腐食・劣化が進行することにより、下水道施設を管理している自治体の維持管理費用が増大するだけでなく、最悪の場合では道路陥没の発生、また、地下水の流入による汚水処理費の増加、これとは逆に汚水が流出することによる地下水汚染の危険性も増加します。
「5年に1回以上の頻度で点検」は最低ラインと考えるべき
過去に、某ビール工場付近のマンホールを含めた管きょ調査を行い、このときは異状が見られなかったようですが、1年経過するかしないか後に陥没事故が発生したケースがありました。
このような事例から、「5年に1回以上の頻度で点検」をどのように捉えるべきかが焦点となるのではないでしょうか。
"腐食のおそれのある箇所"="硫化水素が発生する箇所"であり、温泉地や飲料・食品工場近辺についても入念に且つもっと短いスパンで点検・調査を実施するべきではないでしょうか。
点検・調査に適した機器は・・・
点検・調査機器を紹介させていただく前に、過去に発生した事故について再認識したいと思います。
硫化水素は、コンクリート製の下水道施設に対して悪影響を与えるだけでなく、人体にとっても非常に危険な有毒ガスであり、過去に数件の死亡事故も発生しております。以下に、硫化水素が原因である事故例を紹介させていただきます。
1.愛知県半田市の下水道清掃作業での事故(平成14年3月11日)
管径φ1650mmの下水道清掃中に、5名の方が亡くなられました。
2.神奈川県横須賀市久里浜の下水道工事での事故(平成26年1月10日)
現場作業中の作業員4名が倒れ、病院に搬送された。うち2名が意識不明の
重体であった。
●マンホール内に入らない点検の方が、安全性且つ作業時間も短縮できます。
管口カメラシステム パイプハンター・ファーストビュー+(プラス)
設置に便利な固定ポール、パン・チルト機能により視方向を簡単に調整、
制御器一体型録画装置付モニタを搭載、作業場所を選ばないバッテリー電源を使用、HDカメラにより鮮明な画像を実現いたします。
ポール長 | 1.8~4.5m (3段階伸縮 カメラヘッド・L脚装着時最大5m) |
ヘッド径 | φ150mm×200mm |
適用管径 | φ150mm~φ800mm (管内状況による) |
画 質 | Full HD画質 |
照 明 | 超高輝度LED16灯 |
モ ニ タ | 制御器一体型(録画装置付)・SD / SDHCカード(最大32GB) |
電 源 | バッテリー(連続約4時間使用) |
ズーム機能 | 360倍 (光学30倍・デジタル12倍) |
質 量 | 制御器約3.5kg カメラ&ポール約5.5kg バッテリー約1.9kg |
特記事項 | パン・チルト機能(水平±10° 垂直±10°) 10m防水(カメラヘッド) |
Φ150 管内映像
Φ400 管内映像
●管内調査でマンホール内に入る場合は、酸素濃度・有毒ガスの測定が必要です。
(1)「可燃性ガス」,「酸素」,「硫化水素」,「一酸化炭素」が測定可能マルチ型ガス検知器 GX-2000
マルチ型ガス検知器 GX-2009
※換気には、送風機を使いましょう
●ハードケーブルによる、押込み式TVカメラも有効活用できます。
◆ジョイスティック操作でカメラヘッドを回転させることにより側視が可能です。
⇒首振りカメラヘッド(パン360°,チルト135°)
◆タッチパネルコントローラ採用による操作性重視。
◆自動水平機能,距離計搭載。
◆リチウムイオンバッテリー内蔵により、最大4時間稼動。
◆発信機による位置探索も可能。
◆直管は管径φ100mm以上、曲管はφ150mm以上で使用できます。
◆ケーブル長は60m・100mです。
◆調査画像はUSBメモリに記録できます。
「アジリオス」の他に、「HS3040」があります。
HS3040は、超広角160°レンズで側視に近い映像を見ることができます。
特長は次の通りです。
◆小型の超広角レンズ(気中画角:約160°、水中画角:約96°)を採用してます。
◆映像のトップが常に天井方向を向いています(自動水平機能)。
◆液晶モニタを見ながら、静止画記録・調査画像の録画ができます。
◆ケーブル長は40mです。
◆耐水圧1.0MPaで水中形防水構造です。
◆超高輝度白色LED照明で、暗い管内でも十分な明るさを得ることができます。
◆SD/SDHCカードに対応しており、調査映像を記録することができます。
編集後記
私も過去に、現場作業中に硫化水素で危険な体験をしたことを思い出してしまいました。場所は、温泉地であったため、硫化水素が多いことはわかっていたのですが、マンホールのふたを開けて中を覗き込んだときの出来事なのですが、一瞬硫黄の臭いがしたと感じた瞬間に視界が真っ白になってしまい、意識が薄れてくる感覚に陥りました。しばらく道端にすわり込んでいたら意識がハッキリしてきたのですが、今思うと、相当な硫化水素だったのではないかと考えられます。
現場作業をされる方は、ふたを開けマンホールの中を覗くときも注意するべきだ思います。
現場担当の方にとっては繁忙期にあたり、事故・ケガ等には気を付けてくださいね。
最後までお読み頂き有難うございました
気が付いた点、疑問点や、質問事項、デモ依頼・見積り依頼等ございましたら、 ご遠慮なく下記の問合せページもご利用いただきたく、お願いいたします。
本社 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
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東京営業所 〒108-0073 東京都港区三田3丁目14-10(三田3丁目MTビル6階)
TEL 03-5427-6262 FAX 03-3452-2355
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東京営業所 〒271-0065 千葉県松戸市南花島向町315-5
(松戸オフィス) TEL 047-308-3633 FAX 047-308-3634
infotokyo@kantool.co.jp
名古屋営業所 〒452-0822 愛知県名古屋市西区中小田井2-486
TEL 052-504-2321 FAX 052-504-3614
info-nagoya@kantool.co.jp
大阪営業所 〒536-0007 大阪府大阪市城東区成育1-6-26
TEL 06-7711-3470 FAX 06-7711-3474
info-osaka@kantool.co.jp
九州営業所 〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南5-26-13
TEL 092-474-4768 FAX 092-474-4769